こんにちは。山クジラ(@yama_kujira)です。いつもご覧いただきありがとうございます。
今回は主に狩猟に携わっていない方に向けた内容かな。と思いつつ、まとまりの無い記事になりそうですが、私見をまとめて行こうと思います。
いきなりですが『狩猟』と聞くと、どんなイメージを持たれますか?
「かっこいい」、「おもしろそう」、「銃(散弾銃)を撃つ?」、「野蛮」、「怖い」、「危険」、「動物が可哀想」、「ジビエ料理」、「お金がかかりそう」などなど。いろいろなことをイメージされると思います。
このブログにたどり着き、この記事を読んでいただいている「あなた」は少なくともネガティブなイメージは少ないと思います(そうであって欲しいです)が、一般的にポジティブなイメージを持つ人は少ないのではないでしょうか?
かくいう私自身も『狩猟=(鉄砲で)イノシシを獲る?』程度の認識しかありませんでした。今までの生活において、狩猟に馴染みがなければこの程度の認識だと思います。
いざ、狩猟の世界へ
「自己紹介」でも書きましたが、私が狩猟に興味を持った最初のきっかけは知人との何気ない会話でした。
それから狩猟のことを調べていくうちに「シカやイノシシ、サルなどの鳥獣被害で困っている人」がいることを知りました。
こちらは愛媛県が発表している令和2年度の鳥獣被害の状況です
令和2年度 野生鳥獣による農作物等被害の概況
農作物の被害額はなんと「約3億6千万円!」
森林の被害額は「約5千4百万円」
とある調査では平均的な生涯年収は男性が「2億~2億7千万円」、女性が「1億4千万~2億2千万円」
私が生涯かけて得る収入以上の被害が1年間で発生していることになります。
また、農地や住宅地での人身事故、食害による耕作意欲の低下など、間接的な問題も起こっています。
こういった状況を踏まえると鳥獣の個体数調整が必要となってくるわけです。
狩猟のルール
ちなみに、狩猟者はいつでも、どこでも。そしてどんな動物でも捕まえて良い訳ではありません。
狩猟期間
狩猟期間は基本的には11月15日~2月末(一部地域を除く)と定められています。
(所属する狩猟グループでは「本猟」と呼んでいます)
狩猟鳥獣
日本に生息している鳥類は約550種、獣類は約80種。このうち狩猟対象となるのは鳥類が28種、獣類は20種。
また、一日に捕獲できる数にも制限があります。
狩猟場所
狩猟場所にも定めがあり、公道、住宅地、公園はもちろんですが、鳥獣保護区や休猟区、国立公園、社寺・仏閣なども狩猟が禁止されています。
他にもいろいろと決まり事があります。
狩猟を始めるためには
狩猟免許が必要で狩猟免許には以下の4種類があります。
①網猟
②わな猟
③第一種銃猟(装薬銃:散弾銃、ライフル銃)
④第二種銃猟(空気銃)
狩猟免許試験を受験した印象として、落とす試験では無いというのが正直な感想。とはいえ、試験対策をせずに合格できるものでもありません。
①、②で狩猟を行いたい方は狩猟免許を取得すれば、狩猟を行うことができます。
ただ、銃猟(上記③、④)を行いたい場合は、狩猟免許とは別に「猟銃を所持」するため、警察(公安委員会)で実施される講習会を受講(と試験に合格)し、「講習修了証明書」の交付を受ける必要があります。こちらはなかなかに難易度は高かったです。
そして、無事に「講習修了証明書」を手にしたあと、猟銃を所持許可を申請するのですが、面談・刑罰の調査、同居家族および近隣住民への聞き取りなどの身辺調査が行われます。
最後に
これらをクリアして初めて猟銃を持つことが許可されるわけです。
当然、その人の全てを調べることは不可能ですが、最低限の人間性は担保されたことになります。
私自身、猟銃を所持してからは今まで以上に社会のルールに則り、警察のお世話にならないように気を付けています。
(この辺は猟友会の先輩方からも厳しく指導をうけました)
時々、散弾銃を用いた事件を目にします。本当にごく一部の事件を取り上げて「猟銃の所持をもっと規制すべき」みたいな流れになりがちですが、ルールに則り、安全に狩猟を行っている方がほとんどです。狩猟者に対し、どうか少し優しい気持ちを持っていただければ幸いです。
やはりまとまりの無い記事になってしまいましたね。
三寒四温、春は体調を崩しやすい季節ですので、どうご皆さまお体に気を付けてお過ごしください。